オンライン資格確認の義務化について
当院では、昨年10月よりオンライン顔認証システムを導入し、マイナ保険証(マイナンバーカード)を用いて患者さんの
診療情報を取得・活用することにより、質の高い医療の提供に努めています。
国策であるDX化に伴う対応であり、推奨されるシステムであったため率先して導入しましたが、
推奨どおりにきちんと導入した医療機関の保険点数が高く、まだ導入していない医療機関の保険点数が安くなるという
問題が生じました。これを受けて、厚労省より急速なDX化の方針が打ち出され、4月1日より原則として顔認証システムを
用いたオンライン資格確認導入がほぼすべての医療機関で義務化となることが決定いたしました。
また、マイナ保険証の利用を促進するため、今年の4月~12月の期間限定で保険点数が下記のように見直され、
マイナ保険証を利用しないと保険点数が高くなることになりました。
<2023年4月1日~12月31日までの初再診料への加算(医療情報・システム整備充実体制加算)>
※マイナ保険証の利用状況により、初診料や再診料への加算点数(医療情報・システム基盤整備体制充実加算)が変わります。
現行 4~12月
・マイナ保険証を利用しなかった場合の初診料への加算:4点 → 6点
・マイナ保険証を利用した場合の初診料への加算: 2点 → 2点
・マイナ保険証を利用しなかった場合の再診料への加算:0点 → 2点
・マイナ保険証を利用した場合の再診料への加算: 0点 → 0点
(初診料・再診料ともに、マイナ保険証を利用した場合の方が、医療費が2~4点分安くなります。)
※1点は10円ですので、3割負担の方の場合、4点高くなると12円分窓口負担が増えるということになります。
マイナンバーカードを作成すると、個人情報が全て国に管理されるようになり、紛失した場合は個人情報が流出し
大きな被害が出るのでは?といった不安の声をよく耳にします。しかし、個人情報は既に国や自治体に管理されており、
調べようと思えば調べられる状況にはなっています。また、カードを紛失しても、カード自体に情報は入っておらず、
情報を取り出すためにロック解除の役割しかないようですので、悪用される可能性は低く、携帯電話を紛失した方がよっぽど
危険であるということです。
薬剤情報や特定健診情報等の正確な情報を取得・活用できるため、マイナ保険証の有効性が期待されています。
将来的には保険証を廃止とし、マイナンバーカードに置き換えていくよう政策が進んでいます。